リュート=アクライト

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さて起きるか。今日の任務は昼に終わって、ぐっすり眠ってしまったからな。現在の時刻は夜の6時か。…酒場でも行って飯でも食べるか。 俺は兵舎を出る。兵舎はレック城を正面から入って、右手側にある。すぐに城の出口を出て、城下町へと向かう。その途中で見知った顔が俺を呼びとめた。 「リュート!ちょうど良かった」 俺が所属する隊を指揮する隊長に出会った。名前はメツ=サードライン。もちろん男だ。身長も俺より少しでかいぐらい。 メガネ掛けていて、顎に髭を生やしている。歳は確か29歳だっけか。 「何の用ですか?」 「リュート、明日から新しい部隊の隊長に任命されたぞ!よかったな!」 俺が隊長?何故急にそんな事が?俺は今メツ隊長の元で小隊長という名目でやらせてもらっている。だが実際は仲間を連れてるわけではない。それは俺が拒んでいるから。 そんな俺に隊長に任命されるはずがない。何かの間違いだろう。 「…何言ってるんすか?俺が隊長?」 「ああ。隊長同士の会議があってミクラス隊のミクラス隊長が殺されたんだ。」 ミクラス隊長が!?今日は任務に行ってたと聞いたが…殺された? 俺は驚きを隠せない。ミクラス隊長はこの国の兵隊の中でも上クラスの腕前を持っている。 それなのに殺されるなんて…ウソだろ? 「何で…そのミクラス隊長の席が俺何ですか?」 「だって…リュートは強いじゃないか!昔だって…」 「昔の話はしないでください…。でも隊長内で決められた事は曲げられない。…わかりました。隊長になりますよ」 俺は仕方なく承諾した。このまま俺が嫌だと駄々をこねても変わらないと思うから。…俺なんかで大丈夫なのかな?
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