リュート=アクライト

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俺は警備をしている1人の兵士に話し掛けた。 「おい、この旗は何で折れた?」 兵士は俺の方を見て、すぐに答えてくれた。 「何者かが旗を斬ったと報告を受けています。犯人は今逃走中で兵士が一斉に探している模様です。犯人はどこの国の者かもわかっておりません!」 斬っただと?この旗は国のシンボル。大きさは10メートルぐらいあり、遠距離からでも伺えるぐらい巨大な旗だ。 その為、旗を支えている棒も折れないぐらい太い。斬る事なんてよっぽど剣の扱いが達者な者しか無理だろう。 犯人は剣の達人ってわけか?でも何の目的で斬ったんだ?反乱でも起こして内部破壊を起こそうとしているのか?はたまた別の理由か? 俺は少し興味が湧いてきた。その剣の達人と戦ってみたいと。不謹慎かもしれないが、身体がうずうずしてきた。 「リュート!」 後ろから1人の女性が俺の名前を呼んだ。振り向くと、よく見知った顔の女性が俺を見ている。 「レイラか。…お?今日は珍しいな!スカート履いてるなんて」 俺の幼馴染のレイラ=カトックだ。昔から仲が良く俺はレイラを兄妹のようだと思っている。年齢は俺と同じ25歳。綺麗な金髪がいつも輝いて…って俺は何を言ってんだ?もう紹介なんてどうでもいいか。 「なっ///…何知った風な言い方を!あたしが何着たっていいでしょ!?」 「まぁそうだけどさ…いつもショーパンじゃん。俺そっちの方が良いと思うぞ?似合うし」 レイラはいつもショーパンを履いている。多分だが男っぽい所があるから似合ってんだろうな。だから見慣れたってのもあるけどな。
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