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「はぁ・・・。なんなのよ、もう。気持ちワル・・・。」
少女は自分のクラスの教室で自分の席に座ると、片手で頭を支えてため息をついた。
この北川と呼ばれた少女。見た目は中々良い。髪は肩ぐらいまでのショートスタイル。3サイズもそこそこだ。
だが、意外にも恋愛経験は少ない。
「どうしたの~、恵理?」
北川の友人っぽい少女がため息に気付いて声をかけた。目の前でため息をつかれると、構って欲しいとでも言っているようなものだ。
ちょっとめんどくさいが、北川の友人は声をかけてあげた。
「ぁ~のね。何か話したことも無い奴にあたしを見たとか言われてさ。」
「なにそれ?」
・・・でっていう?
見たから何?友人は恵理にもめんどくさそうにしたが、そんなことを言う男にもめんどくさ、と思ってしまった。どれだけめんどくさがりなんだろうか。
「いやさぁ、そいつが言うにはあたしが真夜中の2時に公園に居たって言うのよ?寝てるっつうの!」
「あんた援交してたんだ。」
「そっちを信じるのかい!」
冗談で言っているのは分かったが、援交と言われるとなんかムカツク。思わずツッコミを入れてしまった。
それとも何か?健全なあたしが援交をまじでしているとでも?
「冗談冗談(笑)。それであんたが何してたって?」
「えーっと・・・。キモかったから何も考えないであしらったけど・・・。忘れちゃった(笑)」
恵理に取っては意味の分からない、どうでもいい話。そもそも聞く気も無かったが、今となっては、そのあたしが何をしていたのかが気になる。
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