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《母と父の絆の結び目から解かれて
たゆとう波は穏やかに けれど、いつかは荒波を超えてゆく》
母の性より、そして父の性より生まれた命は、確かに二人の絆の結び目だが、既にひとつの命なのだから、二人からは解き放たれた存在だ。今は満月の下、アローネ海は穏やかな波を揺り籠として与えてくれるが、いつかは波はあれ、命は淘汰される。
それを超えなければ、運命の日を迎えられず、たった今別れてしまった魂の半身に逢うことは叶わなくなる。
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