孤高の青騎士

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「もう訓練は終わりですか?エリアス」 エリアスが訓練場から出て、街の出口へと向かおうとした時、彼の背後から落ち着いた雰囲気の女性の声が聞こえた。 彼が背後を振り返ると、そこには黄金に輝くティアラを着け、白い服に身を包んだ、長い銀色の髪を後ろで一つに纏めた女性が立っていた。 「オリフィナ……どうして女王のアンタが此処にいんだよ……」 「いくら女王になったとはいえ、わたくしも騎士ですから……わたくしが訓練をしに来ては可笑しいですか?」 国王である女性、オリフィナ・アシュラインは彼に向けて微笑むと、エリアスの瞳を見つめてくる。 その翡翠色の瞳には何とも言えないような威圧感があり、エリアスは何も言えずにそのまま黙り込んでしまった。 「……まぁ、いいでしょう。それでは、わたくしはこれから訓練がありますのでここで失礼します。依頼の方、頑張ってくださいね」 「……」 エリアスは訓練場へ入っていくオリフィナを無言で見送ると、再びゆっくりと歩き出した。 「こんにちは!オリフィナ様!」 「お手合わせよろしくお願いします!」 オリフィナが訓練場に入ると同時に訓練場の中から嬉しそうな騎士達の声が聞こえてくる。 (オリフィナやキュリナは俺とは違う……守ってくれる奴がいる……だが、俺にはそういう奴はいねぇ……だからこそ俺は自分の力で戦わなくちゃいけねぇんだ……) エリアスはそう呟いてルーカル城の最上部で黄金に輝く『永遠の灯火』を見つめると、街の出口から外へと出て行き、街の北にあるクルティオ大森林へと向かった。
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