セルフィナ魔法学校

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 ・ ・ ・ ・    案内しようとした受付の者を帰し、ルリアと共に部屋に入った。  バランスの良い筋肉、この国に多い赤い髪と茶色の瞳。ただ、その瞳の光は優しいオジサン。  ガイが、相変わらずにこにこして私たちを迎えた。 「おかえり。アイラ、ルリア」  ガイは、突然現れた私たちを何も考えず引き取ってくれた人だ。彼は、真実を知った上でも私たちを自分の子だと言う。  人間としては素晴らしいが、私たちは座っている彼の頭を越えるくらいの“塔”に目がいった。 「ガイただいま~。おひさなのかな? すんごい楽しかったし、相変わらず家は臭いし臭いし臭いしで忙しかったみたいだね。お疲れさまって言ってあげようと思ったけど、机の上に塔が建ってるから言えないや。さっさと仕事しないと大変だから、私たちは説明聞いて帰るから説明して欲しいな。そしてその高い鼻羨ましいからへし折りたいよガイ」  ガイが仕事を溜めていては、ギルドが回らない。それを叱る役目が、いつの間にかルリアになっていたようだ。普段の穏やかさが残ったままの砲撃は、なかなか衝撃的だ。 「心配しなくても久しぶりだ。里帰りは楽しかったか?」 「うん!」  スルーした。あの素晴らしいくらいのお叱りをスルーした。どうやら、ルリアとガイにとっては日常茶飯事の砲撃だったようだ。  ルリアに向いていたガイの視線は、私へ向いた。 「んー。アイラは説明受けた?」 「こいつから聞くからいい」  学校の話だろう。長い話を聞くのはどうも苦手だと感じる。  ポンと隣がルリアの肩を叩く。それに応えて、ルリアは首を縦に振った。  ルリアならば、無駄に熱中して話を聞くよ。 「じゃあ、ルリアよろしく」 「任された!」  学校の説明はルリアに覚えておいてもらって、私は椅子に座って寝ることにした。発散した後、興奮して眠れなかったのだ。何事もほどほどが大切だな。  
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