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出会い
今、私はヤクザさんの建物の前にいる。
やたら大きい・・・
しばらくの間、その大きさに感心していた。
我に返って、いざインターホンを押そうとすると手が止まってしまう。
インターホンの前でボタンを押そうとしては引っ込め、押そうとしては引っ込めの繰り返し。
やたら心臓の音がうるさい。
自分で決めたことなのに・・・
まだ吹っ切れてない自分がいる。
まずは、落ち着こう。
深呼吸、深呼吸。
「はぁー・・・ふぅー・・・。」
思いっきり肺に酸素を入れる。
それを何度か繰り返した。
そして、手をぎゅっと握り締める。
ーーピンポーン♪
押した。
ついに、押した。
もしかしたら、このボタンが私の運命の始まりだったのかもしれない。
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