深桜少年の限りなくチートに近い異世界生活

0:ただの学生

目が覚めたら真っ白な空間にいた、と言ったところで何人の人間が納得するだろう。

少なくとも俺、深桜　周（みさくら　しゅう）は納得できない。というか納得したくない。

ついでに言えば真っ白な空間に唯一ある物体……高校の文化祭で入り口に設置されているような手作り感あふれるゲートに

「ようこそゲートステーションへ！　みさくら様」

とデカデカと書かれているのも納得がいかない。そして平仮名でその名字を書くのは止めろ、止めてくれ。

つまり、だ。目を開けたら謎の「げーとすてーしょん」なる場所に俺は拉致されてたのだ。

どういうことだってばよ。

ゲート何たらというものに心当たりはない。自分はただの大学生だ。

バイトとカードゲームに精を出し、音ゲー格ゲーは嗜み程度。

アニメは興味がわいたものだけで携帯ゲーム機は主にストーリーがおまけの某廃人向け魔界ゲーの二番目の専用機となっている。

そのほかにもRPGを中心にゲームは少々手を出していて、漫画に関してはジャンルを問わず気になったら買う。

死神の漫画のパクリと話題になった作品も全部新品で全巻所持している……まあ、簡単に言ってしまえば「ふつうのオタク」だ。

ちなみにライトノベルは嫌いじゃないのだが自分で買うことはほとんどしない、理由に関して今は割愛するが。