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「優子。」
「なぁに?靖くん。」
前を歩く優子に声をかけると、綺麗な長い黒髪をなびかせ振り向きながら返事をした。
「僕さ、今度大学のみんなとバンドでステージに上がることになったんだ。」
「ホントに?靖くんステージ上がるんだ。見に行ってもいい?」
「う、うん。来てほしい。その…頑張るから。」
「じゃあ絶対に見に行くよ!何があっても。」
優子は笑顔でそう言うと、曲がり角を曲がろうとした所で姿を消した。
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