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今日の朝練の時から茉莉はおかしかった。
なんか、集中できてないっつーか。
いつものキレが無かった。
俺はいつも茉莉のこと見てるから、わかる。
ああ、なんかあったんだ、と。
それで、目の前で今まで話してなかった奴と話してたらさ。
そりゃ、わかるでしょ。
こいつとなんかあったんだ、ってさ。
それが何にせよ、拓斗が茉莉のこと好きなの知ってたし。
しかも、今日の茉莉は授業中拓斗のことばっかり見てるし。
付き合ってないにせよ、たぶんくっつく。
俺さ、拓斗以外だったらたぶん諦めなかったと思う。
けど、拓斗かよ。
あいつがどんなに茉莉のこと好きか。
俺は知ってるからさ。
だから。
俺、辛かった。
恋の始まりは突然とか言うけどさ。
終わりもなかなか突然だよな。
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