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『清き水よ、我に答えよ…』
グレイユがぼそりと呟くと、ざわざわと風が吹き、紅い花が揺れる。
『…………ふう。』
グレイユがため息をつくと、手を離し、ユリティアの横に戻ってきた。
『ユリティア様、この樹の名前はカナル、食用のようです。花にも毒はありません。紅茶に使われますか?』
『ええ、新しいブレンドを思い付いたの。カナルの花を3つ採って。』
ユリティアがバスケットから取り出したのは蒼いリボンが付いた小瓶。
蓋にはブルーユと書かれている。
グレイユがカナルの花を3つ採ると、ユリティアに渡す。
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