波紋

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グレイユはふうと息を吐くと、ユリティアの手を取る。 『分かりました、陛下に伝えておきましょう。』 これからは敵陣の中での行動となる。 ユリティアはドレスを翻し、ナイフをどこからか取り出す。 『いざとなれば、私は戦うわよ。』 ユリティアはドレスの隙間にナイフを隠すと、立ち上がった。 『明日、夜明けと共にこの国を出るわ。お父様とアステロ王国に伝えておいて。』 グレイユは一礼し、王宮へと向かう。 これが世界を救うために必要なことだと忘れぬように、グレイユが記録していたことは言うまでもない。
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