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白い神殿のような王宮が見えてくると、グレイユは王宮の側に舞い降りる。
ユリティアがグレイユから降りると、王宮の中からフォルトゥナが姿を現した。
薄い桃色の髪と瞳、白いレースの付いたドレス、背中には純白の翼が4本生えていた。
『ユリティア様、ようこそアステロ王国へ。』
フォルトゥナがドレスの裾を掴み、おじきをする。
『貴女はこの国をどうしていきたいのですか?』
ユリティアは普段よりも冷ややかな視線でフォルトゥナを見下げる。
『勿論、国民のために…』
『いいえ、貴女の国には国民は居ません。居るのは獣だけでしたよ。そんなことをして、世界を滅ぼす気ですか!?』
フォルトゥナの声を遮るユリティアの声には怒りがこめられている。
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