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『……』
フォルトゥナは黙ったまま動かない。
そこへディオとメイド服を着た侍女が現れて、ユリティアを部屋へ案内してくれる。
白い壁に飾られている赤いランプが妖しげに光る。
『話はシャンテールから聞いてるよ。少なくとも僕は君の味方だ。』
ディオが案内したのは普通の客間だが、部屋の前には兵士が2人、番をしていた。
『フォルトゥナ様より、ユリティア様の安全を確保せよとのことです。』
ディオが顔を振ると、ユリティアと人の姿に戻ったグレイユは部屋に入る。
『グレイユ、行くわよ。』
『御意。』
グレイユがユリティアの前で膝をつくと、二人の足元に魔法陣が浮かび上がる。
鈴を鳴らした音が響くと、グレイユが立ち上がる。
『我らを呼ぶ者よ、その者の呼ぶ場所へ誘え…』
魔法陣が輝き、ユリティアとグレイユを包み込むと、姿が消えていた…
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