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『それまでにフォルトゥナを暗殺するしかないわ。ディオ、貴方がこの国を治めるの。』
シャンテールが琥珀色に輝く短い髪を撫でると、一瞬にして肩より長くなる。
『フォルトゥナの周りには常に兵士がついています。団体で襲わなければ、逃げられるでしょう。』
シャンテールの言葉に頷き、ディオは窓の外へ目を向ける。
外は朝から快晴だったが、今は雲が多くなり、太陽を遮っている。
『そうね、決行は2日後の夜にしましょう。』
ディオとグレイユが頷き、グレイユは魔法陣の中へと入っていった。
『1日しかもたないなんて…』
シャンテールは窓を開けると、湿った風が部屋に吹き込む。
この快晴はシャンテールが陽の力を強めるために魔法をかけたものである。
しかし、その魔法が破られるほど陰の力は強まってしまった。
このままでは世界が滅亡するのは時間の問題だ。
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