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『ユリティア様…これは…』
テーブルに垂直に突き刺さっているナイフを見て、グレイユは頭を抱える。
『これは相当苛ついてますね…』
ユリティアはときどき舞踏会が終わった後に苛ついて、何か壊していることがあった。
が、これほどのことをしたことはなかった。
とりあえず、ナイフを取ると、テーブルの上に置く。
ユリティアは爆睡しているのか、ぴくりとも動かない。
グレイユは椅子に座ると、目を閉じて瞑想し始める。
手を思うように動かし、形どっていく。
グレイユが目を開けるとそこには水晶玉のように真ん丸の水球がふよふよと浮かんでいる。
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