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真っ赤な花に真っ白な満月の光が降り注ぐ。
ユリティアは気づくと真っ赤な花畑の中に立っていた。
服装は何故か白いドレスでユリティアが見たことのない模様が刺繍されている。
真っ赤な花を近くで見ると、夢に出てきた花だった。
つまり、ここはユリティアの夢らしい。
ユリティアは溺れかけた岸辺に行くと、死神の姿はなかった。
『誰かいませんか?』
ユリティアの声に反応したように波紋が広がると、白銀の焔が水面に揺らめく。
焔の中から現れたのは白銀の焔をまとった純白の馬。
〈貴様、何用でこの地へ来るのだ?〉
ユリティアは不思議そうに馬を見るが、はっと気づいて答える。
『ここは私の夢の中ではないの?』
〈いかにも。ここはあの世とこの世の狭間にある所だ。〉
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