0日目~依頼

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『ACの着地を確認、正面の格納庫にACを格納して下さい』 ミラージュ基地に着地したバレットダンスとダイモスは、管制官の指示に従い正面の格納庫に前進する。 格納庫の扉は開きっぱなしになっている。 その扉を超えた先に機体を固定する為のアームが見えた。 『アームに背を向ける様に機体を動かして下さい、その後機体を固定します』 管制官からの指示が聞こえる。 指示通りに機体を動かすと、コックピットに振動が走る。機体が固定されたようだ。 『お疲れ様でした、機体から降りたら兵士の指示に従い指令室に向かって下さい』 コックピットから降りると正面に軍服の兵士がいた。奴が指令室を教えてくれるのだろう。 「あんたについて行きゃいいのか?」 聞くと兵士は敬礼し 「はい!エウクランテ様と合流し次第指令室にお連れいたしますBD様!」 ……大方、階級は低いのだろう。もしかしたら初任務がここなのかも知れない。 など思っていると、別の兵士がパイロットスーツの人物を連れている。あいつがエウクランテなのだろう。 「あのぉ、ヘルメットはお取り頂いても……」 「断る」 兵士の指示をエウクランテが拒否する。 この基地は密林にある為、湿気があり蒸し暑い。 しかも格納庫にエアコンなどあるはずも無く、正直パイロットスーツも脱ぎたい。 後、前の兵士が半袖なのがウザい、それ寄越せ。 「お前、暑くないのか……?」 BDが聞くがエウクランテは無視、問い詰めようとしたが 「BD様、エウクランテ様、それでは指令室に移動します!」 新入り(と思われる)兵士が敬礼付きで言ってきた。 エウクランテよりも今は指令室だ、兵士が動き出したのでそれについて行く。 「この車両にご搭乗下さい!」 格納庫を出た辺りで、敬礼付きで兵士が言った。 BDとエウクランテは後部座席に、兵士は運転席に座った。 にしても殺風景だな。 中心に滑走路があり両端を複数の格納庫で固めている。滑走路の先には管制室らしき塔が見える。 それ等以外には密林しか見えない。 兵士用の宿舎が見えない。格納庫の後ろにでもあると信じよう。
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