始まりは突然に

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「わっはっはっはっは!知的好奇心に負けてしまってな。許してくれ!」 そう笑う彼女に対して、ライラさんは深いため息をつく。 「というか、その方はどなたなのですか?どこかしらから拉致してきたのではないでしょうね?」 「ふふっ、それはないよ。紹介しよう。私の命の恩人であるハルカだ。」 あら、とライラが驚く。 「それはそれは、愚鈍な主の従者。ライラ・スカーレットです。以後お見知りおきを。」 「あ、えと。倉橋遥です。」 俺が名乗るとライラさんは眉を寄せる。 「クラハシ・ハルカさん、ですか?聞いたこともない綴りですわね………。ご出身は?」 「さ、埼玉県?」 「サイタマケン? ………あ、主様?この方は一体?」 ライラさんが困惑したようにレイラさんへと話しかける。
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