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「ちょ、待ってくれ!俺は家に帰りたいんだ!!もとの世界へ帰れるんだろ!?」
この世界での名前なんていらない。一刻も早く家に帰って、両親を安心させなきゃいけないんだ。
「ふむ、確かにあの館へと行けば帰ることが出来るかもしれない。
だが、君は今の姿で帰るのか?女の姿で?さぞかし、ご両親は度肝を抜かれることだろうな。」
「だったら早く俺を男に戻せよ!?」
「言ったろう?あの魔法は姿形を『私と全く同じ』にする魔法なのだと。男に戻す魔法などない。ん?それとも君には何かこの状況を打開する策があるとでも?それならば仕方がないな。」
彼女ははっはっは!と豪快に笑う。
この女、いけしゃあしゃあと………っ!!
「君が今出来るのは、この世界でもとの姿に戻る方法を探すことだろう?それならば早くこの世界に馴染むことだな。頑張り給え、ハルカちゃん?」
「…………………っ!!」
その後、なんとか朝食を食べ終わると俺はすぐさま部屋へと戻った。後ろでレイラさん、いや、あんな女呼び捨てでいい。レイラが何か言っていたが無視してやった。
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