1章

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「あの、悟空は大人しくしてましたか?」 「はい、良い子でしたよー。でも今寝ちゃってて」 「あ、なら、抱っこして帰ります」 「わかりました、じゃあ上がって下さい」 ここで起こして帰るって言わないなんて、良いお父さんだな。 優花さんも良い人だし、悟空くんは両親に恵まれてる。 ……ただ、私なら子供に悟空とは名付けないけれども。 「では、お世話になりました」 「いえいえ、気を付けて帰って下さいね」 「はい」 悟空くんを抱っこした笹木さんは帰って行った。 時計の針は6時10分を指している。 「……」 約束の時間まで50分。 「……まぁ、白崎だし襲われる事はないか」 手ぶらで行くのも何だから、おつまみ(きんぴらごぼう)でも作って行こう。
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