1章

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**** 「こんばんはー、風間でーす」 うちと白崎の家にはインターフォンがついていないのでちょっと不便だ。 でも、この不便さが良い。 「おー、こんばんはー」 ガラッと戸を開けた白崎からは、シャンプーの良い香りがした。 そして、ポタリ、ポタリ。 髪から落ちた水滴が床を濡らす。 「……もしかしなくても、お風呂上がり……?」 「ああ、俺、この島に引っ越してからは大体7時前に風呂入っちゃうんだ」 「……」 ……これは、何かフラグ立ってる? いやいやいやいや。 ないないないない。 白崎にそんなつもりはナイ。 私の頭の中がピンクなんだ。 大体一緒に働いてる時だって何もなかったし。
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