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「ちょ、ちょっと待って。つまりあんたは転校して間もないのに、いきなり親衛隊隊長になったってことっ!?」
みんなが放心状態でなんだかデジャヴ。
その中で一番に復活して猛烈な勢いで質問してきたのは、俺が黙らせたはずの可愛い男児だ。
「なんなのそれ!? 納得いかない!! どう考えてもおかしいでしょ!?」
一度言い出したら勢いがついたのか俺が許可をしていないのにべちゃくちゃとまくしたてている。
「そもそも君は生徒会の皆様の事をどう思ってるのさ!! それすらもわからない得体の知れない君なんかに隊長が務まるの!?」
無理だよね!?
と、締めくくる。
あー……。
ヤバい。凄くヤバい。
「そもそもっ」
「黙れ……」
うざったくて、キレそうだ。
俺があの糞ガキの言葉を遮った途端、部屋の温度が少し、下がった気がした。
「誰の許可を得てしゃべってるんです? 僕は許した覚えはないよ?」
馬鹿は嫌いだしね。
そもそも初めから気にくわない人間は視界に入れるの事さえ嫌なのに。
「君は黙っていてください」
もう一度、睨んで今度こそあの減らず口を黙らせる。
「……!!」
糞ガキは顔を真っ青にして黙って着席した。
やっと、静かになった。
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