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周りから零れ落ちる嗚咽、すすり泣く声
この小さな空間で沢山の涙が零れ落ちた。
紗衣菜は、ギュッと2人を抱き締めながら静かに大粒の涙を零す。
やっと家族3人が1つになれた瞬間を全員が涙を零し静かに見守っている。
そんな中で静かに蓮斗が動いた。
紗衣菜と紗衣菜が抱いた小さな壺を2つ後ろから力強く抱き締めた。
「悠斗。お前がやっと見つけた宝物、1つは俺が死ぬまで命掛けて守ってやる。だから、もう1つはさながそっちに逝くまで命懸けでテメェーで守り抜け。」
その言葉に紗衣菜から嗚咽が零れた。
それと同時に集まった全ての銀龍メンバーが蓮斗と悠斗に向かって頭を下げた。
さっきまで曇っていた空からお日様の日差しがその場を照らす。
まるで悠斗の笑顔のような穏やかな陽だまり
悠斗が安心して笑顔になってくれたのかな?
紗衣菜は空を見上げ泣きながら笑顔を零した。
それは悠斗が死んで初めて紗衣菜から零れた笑顔だった。
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