壊れた日

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そこで一旦区切って夏樹は息をついた。 心なしかいつもよりも頬が赤く染まってる。 「あのときはなんで癖になるかわからなかった。だけど段々わかったんだ。」 頭のなかで不快な電子音がけたたましく鳴り響く。 これ以上聞いたら 「食べるたびに柚子、お前を思い出すんだ。大きくなって理由がわかった。それは――お前が好きだからだって」 私は戻れない。
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