壊れた日

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160の自分よりも 頭1つ分以上でかいコイツ。 鋭い印象を与える切れ長の目。 ふ、と鼻腔につく石鹸の香り。 耳で何度も反響する優しい少し低い声。 いつもは気にならないのに今日は意識してしまう。 それが無性に悔しくて、 私は一人で拗ねた。 こんな辛い思いがしたかったんじゃないのに。 望むことすら出来ないこの恋。 大っ嫌いになりたい。 何度もそう願っていた。
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