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それから時間もそれなりに経ち、クラスの暗いオーラも収まったHRの時間、担任の先生(男)が話し始めた。
「えー、今から委員長を決める。やりたい人、またはやってもらいたい人がいる場合は手を挙げろ」
委員長か、誰がやるんだろうか。
僕には関係ないことだろうけど。
「はい、先生!」
「どうした藤原。やりたいのか?」
「いえ、俺は藍坂境斗を推薦します」
なに……!?
「藍坂か、確かにこの2日間でもわかるぐらい真面目だが」
いやいや先生、僕は昨日の入学式で寝るところでしたよ。
「他はどう思う?」
先生…そんなことを言ったらーー
「私もいいと思いますよ!!」
理奈……なんでそこまで予想通りの事を言う……
「私も賛成です」
沙耶!?
(ちょっと沙耶。なんで賛成なの!?)
隣の席にいる沙耶に小声で話しかける
(え? ケイ君ならできると思ったからだよ?)
信頼されてるのは嬉しいんだけどなんとも微妙な気持ちだ……
「じゃあ賛成の奴は手を挙げろー」
……
…………
なんで僕以外全員手を挙げてるんだよ!?
自分じゃなければいいんですか! あんた達は!!
「じゃあ過半数を余裕で越えているから藍坂、いいか?」
「はい……」
もう断れる空気ではなかった。
だがこのまま終わらせるつもりはない。
「一ついいですか?」
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