ストーカーさんとの再会

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裕一と、言われるままに車に乗り、着いた場所は、以前花見をした庭に桜がある屋敷だった。 屋敷の主がこの社長さんであることを知り、さらに緊張してしまう。 大きな門をくぐり、大きな部屋に通され、大きなソファーに腰掛けるように言われた。 なにもかもが初体験だ。 別世界というのは、まさにこのことなんだと思った。 社長さんは、ふっと息を吐き、裕一を見た。 「で、どういうつもりだ?」 「…彼女のことを真剣に愛しています。」 愛しているという言葉に、一気に顔が熱くなる。 「散々、釘を刺したはずだが?」 社長さんは先程より声を荒げて言った。 状況が飲み込めない私は、ただただ二人のやり取りを見守るしかなかった。 二人の仲を反対されていることは間違いなさそうで、不安がどんどん募っていく。 「どうなるか分かっているのか?クビにされたいのか!」 「どの様な処分も受ける覚悟です。何度も何度も諦めようとしました。…でもできなかった。 葵さんを必ず幸せにします。どうか、私たちのことをお許しください。」 裕一は深く頭を下げた。 裕一の気持ちで胸がいっぱいになって、涙が流れた。 「…交際を認めろと言いたいのか。」 「結婚を前提とした交際をです。…あなたの娘を私にください。」
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