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「で、どこまで聞いたの?」
裕一さんが唐突に聞いた。
「どこまでって?」
「俺の話。」
裕一さんは、サラダを食べながら、軽いトーンで聞いた。
「社長の次に偉い人ってことしか聞いてないですよ。あ、あと裕一さんと結衣さんが兄弟ってことを聞きました!」
「…もう敬語禁止な。さん付けもなし。」
「え!?」
裕一さんは、私が驚いているのを無視したまま話を続けた。
「そっか…。何が起きても、大丈夫か?」
「裕一さんが一緒なら大丈夫です。」
そう言うと裕一さんは、私を睨んだ。
「違うだろー。」
「あ、え、敬語…無理です。」
「だめ。敬語で話したら、もうキスしてやらない。」
「えー!?」
「嫌なら、敬語無しね。分かった?」
裕一は悪戯っぽく笑った。
「うん…」
恥ずかしいけど、より恋人っぽくなれるから、本当は嬉しかった。
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