いらない

2/3
前へ
/5ページ
次へ
私は沙羅。 学校では笑っているけれど、家では感情もなにもないロボットだろう。 家族ともあまり話しはしない。逃げる様に部屋に入る。 そんな自分が嫌いだった。 ある朝。学校へ行くと全く話したこともない人が「おはよう」と声をかけてきた。 正直、びっくりした。 こんなあたしに声をかけるなんて思いもしなかった。 そっけなく、 「おはよ」 とだけ言い、自分の席へと向かう。 背中に視線を感じる。 きっとあいつは心の中であたしを(愛想悪い女。)とでも思っているんだろう。 それでいい。そう思っていればいい。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加