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少し話をして、予鈴が鳴る5分前に佐伯とわかれた。 莉子は佐伯の背中を見送ると、下駄箱へと歩き出す。 ガサガサ 莉子が音のした方へ振り向くと、木の陰に男子生徒がぬぼーっと立っていた。 細いフレームの黒ぶちメガネが半分隠れてしまうほどのボサついた頭。長めの黒髪のせいか、際立つ白い顔で、なで肩の猫背だ。 男子生徒は木の陰から半身を出して、莉子を見たまま固まっていた。
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