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浅井が、スイマセン。と、手を離すのを待ってから
「つか、なんであたしの名前知ってるの?」
「うちの学校で上村先輩知らない人はいないですよ。学祭のミスコン2年連続優勝。男子のあこがれの的です」
はァ・・・。それを言われてうれしくないわけではないが・・・。
「恋愛百戦錬磨ってなに?」
浅井は悪びれる様子もなく、答える。
「伝説です。修学旅行の3日間で8人に告白されて彼氏がいるからって全員断ったとか、彼氏がいない時期がないとか」
「なんでそんなの知ってんのよ」
莉子はまっすぐ向けられる浅井の視線から逃れるように俯いた。
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