Lesson#1 髪

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「ごめん、お待たせ」 「いえ、大丈夫です」 浅井はそういっただけで、表情は変わらない。そこでニコリと笑顔でも作れたら100点だがそこまで器用な子ではないだろう。とりあえずギリギリで合格とする。 「あれ、まだ制服?帰らなかったの?」 「あ・・・、いや、私服に自信がないから制服で来ました」 「何じゃそりゃ」 莉子がアハハと笑うと、浅井は恥ずかしそうに頭を掻いた。 「さあ、行こう」 駅から美容室まで、歩いて5分もかからない。 隣に並ばず、右斜め後ろを歩く浅井とはしゃべることなく目的地に到着した。
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