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「でもしかし、祐くんは相当莉子ちゃんのこと憧れてるんだね」
修平はニコリと笑って続ける。
「憧れの莉子ちゃんがカッコイイとか言ってくれたら、惚れちゃうんじゃない?」
「・・・」
反論しない浅井を見かねて、莉子が口を開く。
「それはないでしょ。だってこの子好きな子いるもん。ね?」
わざと浅井に振ってやる。ささやかな仕返し。
「わかんないよ~、逆にカッコ良くなってく祐くんに、莉子ちゃんが惚れちゃったりして」
修平に言葉に反応したのか、浅井がまた顔を赤くしている。でもそれは無視。
「それは絶対にあり得ないから」
莉子は真顔で否定する。『ナイナイ』と顔の前で手をひらひらさせるジェスチャー付きだ。
「ハハ・・・、詩織並みに全否定だね・・・」
修平は苦笑いを浮かべて浅井の肩を軽く叩いた。
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