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「いつまで照れてんのよ。いい加減慣れなさいよ」
「あんまり、女の人と喋るの慣れてないんです」
俯いたままの浅井の顔を横目で見て、莉子は「ハァ」と溜め息を吐く。
「そんなんじゃ、告白なんて出来ないじゃない」
「告白ですか・・・」
「あんたはそれが目的で『いい男』になろうとしてるんでしょ!!違うの?」
煮え切らない態度の浅井に、言葉の語尾が強くなる。
「そ・・・そうです」
「んじゃ、次の課題は『女の子』と喋れるようになること。明日から、クラスの女の子と積極的に喋る。あたしも協力するからさッ」
莉子は、ニッと笑うと、バシッと浅井の背中を叩いた。
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