ごろんっ

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「おじゃましまーす…」 「おう」 俺は今日、成り行きで風紀委員長の部屋に泊まりに来ていた。 泊まると言っても寝るだけだ。 だってもう九時だし。 ちらりと風紀委員長をみるといつもは絶対にみせない笑顔をみせられた。 きゅんっ ちょっとときめいた俺の胸。 まだドキドキと心臓が脈を打つ。 「お…俺、もう寝る!」 いたたまれなくなって俺は風紀委員長に寝室まで連れてってもらった。 「ここが寝室だ」 「おー…」 流石風紀委員長、イメージ通りモノトーンだ。 しかもベッド大きいし。 そのままボフンっとベッドにダイブする。 「わぁ…やわらかいなぁ」 思わず声をもらすと風紀委員長が少し笑った。 「じゃ、ゆっくり寝るといい。俺はソファで寝るから」 「え?」 てっきり一緒に寝るもんだと思った俺は少し顔を赤くした。 そんな俺を見て風紀委員長はにやりと笑う。 「なんだ【みぃ】一緒に寝たかったのか?」 「――っ!!ちがう!」 にやにやと笑いながら言う風紀委員長に鋭く否定する。 すると風紀委員長は「冗談だ」と言って寝室を出て行った。 それを見た俺は完全に寝る体制で毛布にくるまった。
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