うん

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ごろごろと俺のベッドでくつろい出る隼人の横に俺もごろんと並ぶ。 「なー…お前本当に俺のこと好きなのか?」 「あー、うん。すきすき」 危機感なさすぎだろ。そう思って聞いたのになんだこの生返事は。 こっちはじゃっかん心が折れたぞ。 だって考えてみろ、ベッドでやることは一つなのにこいつはだらだらと…。 なんだかむかついてきたので、隼人が読んでた漫画を奪う。 「あっ!ちょっ」 「ふんっ!」 伸ばしてきた手を払って漫画を床に放り投げる。 そして隼人をぐっと睨む。 「な…なんだよ」 じゃっかんおびえている隼人の両腕を押さえつけベッドに縫い付ける。 「いきなりどうしたんだって歩!?」 「お前があまりにも危機感がないから」 そう言ったら隼人はポカーンと間抜けな顔をした。 「考えてみろ、俺はお前が好き。なのにベッドで人の事は放っておいて自分はだらだらと…」 「うっ」 「しかも好きかと聞いたら生返事」 「ううっ」 「ということで、俺はお前を抱きたい」 「ということでじゃねぇだろそこ!!!!」 ちッ、気づいたか。 「ま、いいだろ?改めて聞くけどお前俺の事好き?」 そう聞くと隼人の顔は真っ赤に染まった。 んで、じゃっかん口を尖らしながら言う。 「歩のアホっ、……言わなくても分かるくせに」 「んじゃ、了承ってことで」 「え、それはちょっとちがくね?…て、おい!変なとこさわんな…ぁうっ…や…!」 そのあとはどうなったでしょうか。 とりあえず俺は幸せだった。 end
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