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「なぁ…隼人。俺ら『恋人同士』だよなぁ?」
なんだか怒った表情の美形が近ずいてきて俺はおびえる。
美形といっても俺の恋人、風紀委員長様なんですけども…
とりあえず顔をそむけながら喋る。
「こ…恋人同士ではあるな」
「だよな?ならなぜ…
―――…そんなにガードが堅いんだ!?」
「ぐっ…!」
今にも殴られそうな勢いで迫られるので泣きそうになる。
だけど…
「お前の普段の行動からこうなるんだろうが!!」
「あ!?」
「だってそうだろ!?思い出せ!お前からの告白におーけー出したとき…すぐにヤろうとしただろ!!いろいろとはやすぎるんだよ!このバカッ!」
そうだ、コイツが悪い。
いたるところでかってにさかって…
むっとした顔で俺をみる奴は言う。
「だからってキスくらいいいだろう?手だってつないだことないしな」
なんだか少し赤くなりながら言うやつに不覚にもときめいてしまった俺。
あぁ、もう…
グイッ
奴のネクタイをひっぱり強引に口元に顔を寄せる
そして、
ちゅっ…
触れるだけのキスをした。
「…!」
「これでいいんだろ、ばーか!」
こんなことをしている自分にもバカだと思いながらも俺は少し満足していた。
end
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