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「ノア、旅に出るんだってな」
「ん?ああ。そうだけど」
「いいなー、一人旅かぁ」
「親父からすれば厄介払い以外の何物でもねーだろーよ」
ノアは自分の旅の許可が追放という意味も含めている事に気づいているようだった。
「悲しい事言うなよ。それよりさ、お前、素手で旅に出るつもりか?
最近は人間界にも魔物が出るらしいぜ?
いくら身体能力の高いお前でもキツくね?
せめて相棒のポケ〇ンを一体連れてけ」
「図鑑を作る旅じゃねーから!
そっか、武器かぁ。
村の外れの洞穴にでも行ってみようか?
何か願いを叶えてくれる的な噂もあるし」
村の外れの洞穴には魔神がいて、願いを叶えてくれるという噂があった。
あくまで噂だが。
「噂だぞ?
行くなら止めねーけどさ。
気を付けろよ。元気でな!」
「お前らも元気でな!」
ノアは学友に別れを告げ、その足で洞穴に向かった。
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