俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

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・ ・ ・ 「おい、優樹。幸村。どういうつもりだ?」 先生はテストを回収後、すぐに採点をした。 そして採点を終えた先生はさっきの通り言った。 ヒクヒクと動く先生の笑顔。 明らかに怒ってますね。わかります。 「先生これにはわけが!」 「黙れ!テメェら5問中1問とちょっとだけのミスしやがって!ギリギリ補習だコラ!」 あ、あの野郎! 微妙に怒れない点数取りやがって! しかも無駄にリアリティがある! 「先生!真琴にはめられたんです!」 「嘘つくな!1人で3人分の回答できる時間があるか!」 ……あれ?そうだな……? 普通に考えてできねぇよな? 前にいる真琴に目を向けると、 真琴は空いてる窓に肘を乗せ、 外を眺めていた。 「信也ありがと。助かった」 「ん。じゃあ教室に戻りますか 10分以上もトイレにいるなんておかしいし」 ……………… 「共犯だ!共犯がいる!」 「お前もう黙れ! 放課後みっちりしごいてやるからな!」 なんか先生やる気出してる!? そんな今出さなくても…… にしても信也! あの野郎…………! ≪ブー……≫ ……っとポケットで一回だけバイブの振動を感じた。メールが届いたみたいなので椅子に座って机の下でケータイを確認する。 ……『ロリコン』からのメールだった。 差出人 ロリコン ーーーーーーーーーーーーーーー 件名 感謝してよ? ーーーーーーーーーーーーーーー 幸村さんとふたりで いられる時間作ってやったよ(^O^) 真琴にも感謝しなさい( ̄ー ̄) おぉ、あいつ気ぃ使ってくれたんだ…… 余計なお世話……な事もない。 もしかして本当に真琴も……? 再び前にいる真琴に目を向ける。 真琴は両腕に顔を埋めて机にうつ伏せになっていた。 「ク……ククク……」 前言撤回。 こいつはただのドSだ。 「コロスコロス…… アイツコロスアイツコロス」 後ろの席では幸村が呪いの言葉を連呼していた。
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