俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

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≪ドガァァァァァァァン!!≫ 真っ二つに割れる悟郎の机、 飛び散るトランプ。 今のはなぜか真琴が物凄い勢いで悟郎の机に倒れこんで、机を真っ二つにするほどの勢いで地面に頭を叩きつけた音だ。 「「おっ……おっ……おぉ……」」 龍と悟郎は情報を処理し切れていない。 ……いや、龍と悟郎だけではない。 クラスの男子達は皆が『えっ……えっ?』と狼狽えている。 女子は顔を隠しながら、 好奇の視線を瑠奈に向けている。 信也だけが 「あ~ぁ、言っちゃった」 と笑っていた。 そんな中でも、 暴走した瑠奈は止まらない。 全く前が見えていない! 「それにドSドSって言うけど…… うん……確かに凄いドSだけど…… でも実はすっごい甘えん坊で可愛いもん!!」 ≪ズルッ……ガァァァァァァァァン!!≫ 今のは真琴が立ち上がるために手をついた机が凄い勢いでひっくり返って、真琴を強襲した音だ。 「私のペットの犬に喋りかける時なんか、 『お前は可愛いにゃ~ん♪』ってにゃんにゃん口調だし!!」 ≪ズルッ……ゴンッ!!≫ 立ち上がろうとして足がもつれて転けて、 机の門で頭をぶつけた音。 「基本いじわるしてくる分……たまに言う 『好きだよ』……って言葉が嬉しいし! いじわるにも愛情とか感じるし!」 ≪ガラガラガラガラガラガラガラガラ……≫ 立ち上がろうとした真琴に先ほどぶつかった机の中のものが強襲した音。 「それに……」 瑠奈が言葉を切った。 ……間違いなくなんか言う! なんかとんでもない事を言う! 真琴もそれに気づいたようだった。 すぐさま立ち上がり瑠奈に向かって全力で走り出す! 「 『瑠奈がいない人生なんて考えられない。 裕福な暮らしはできないかもしれないけど、 お前が幸せだと思える人生にしてみせるから、ずっと俺のそばにいて欲しい』 ……ってプロポーズまでしてくれたもん!!」 ≪ダッダッダ……ズルッ…… バリィィィィィィィィィィィィンッッ!!≫ 瑠奈に向かって走っていた真琴が 途中でプリントを踏んでしまい、凄まじい勢いで廊下側の窓ガラスに突っ込み、廊下に飛び出た音。 「ギャァァァァァァァァァァァァァァ!!」 「真琴ォォォォォォォォォォォ!!?」 お前普段そんな叫ぶキャラじゃねぇだろ!? 大丈夫か真琴!?真琴ぉぉぉぉぉぉぉ!?
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