俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

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・ ・ ・ ≪9日前≫ 「おい、ヤンキー。仕事だ」 「先生……生徒になんてこと言うんスか……」 放課後、 担任の先生が俺を呼び止めた。 「村上っていうA組の男子が約2ヶ月部屋に引きこもって出てこないらしいから悩みを聞いてやってくれ」 「要件を簡潔にまとめてなかなか難しいこと押し付けないで下さい!つーかなんで俺!?」 「お前が暴走族作って全国制覇なんかしたせいでこの学校にどれだけ迷惑がかかったと思う?」 「ヴっ……なんも言えねぇ……」 「やるよな?」 「…………はい」 「よし、相手はかなり強敵だ頑張れよ! お前が頑張れば俺は校長に授業参観を二日酔いで授業して保護者の前でゲロッパしたのを許してもらえる! お前は実はぶっちゃけその暴走族のリーダーがお前だってバレてないから、本当は最初に他の学校の生徒と喧嘩した事しか世間には知られて無いから、別にたいして学校に迷惑かかったわけじゃねーけど、罪滅ぼしができる! 最高だな!?」 「いや、先生マジ最低だよ! つーか自分も行けよ!」 「ごめん。今日、合コンなんだ。 ………じゃ!これ住所な!頼んだぞ!」 「うわ!信じらんねぇ! マジで行きやがった!? なんつー先生だよオイ!?」 ……という訳で、説得に行く事になった。 少しでも成功確率を上げるために、 その家の近くにいる友達に先にそこに行って説得をするようメールで頼んでおいて、俺もその家へと向かった。 ・ ・ ・ 「あれ?理由……」 「……つーか正直、イヤイヤ?」 「いや、物事から逃げたくなる気持ちは俺にもわかるからな。放っておけないという気持ちもあった。 …………話を続けるぞ?」 ・ ・ ・
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