俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

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村上は話してくれた。 影で聞こえるように言われる悪口…… それにいつも心を痛めていたという事。 そして11月、 彼は他校のヤンキーにカツアゲされた。 そのヤンキーは制服を見た途端、 バツ悪そうになにもせず帰って行ったが、 それが恐くて村上は絶望し、引きこもった…… 「さっきの俺は怖かった?」 話が終わった時、 俺は村上に聞いた。 「うん……」 「そんな俺がお前を守るって言ったら…… 安心できねぇかな?」 村上の目が目開かれる。 そしてその目に涙が溜まっていく。 「俺が必ず守る。 だから安心して学校に来いよ。 ……………………なっ?(ニコッ)」 それからしばらく…… 閉鎖的な薄暗い部屋では 男の嗚咽だけが響いていた。 ・ ・ ・ 「いや~感情のまま動いただけなのに、 絶妙な飴と鞭の使い方だろ? やっぱり俺も母さんの息子だな~」 「最後の一言で全部台無しだぁぁぁあ!!」 「最後の一言で全部台無しだよ!!?」 「最後の一言で全部台無しですよ!!?」 .
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