俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

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「真琴ぉぉぉぉぉぉぉ!! 瑠奈になんてものをぉぉぉぉ!!」 「あっ、これくれたの真琴じゃなくてお母さん」 「母さんかよ!!?」 「「お母さんですか!?」」 「私もお母さんに同じような質問したの。 そしたらこれを渡されて…… 『ならそういう時はこれを相手に向けなさい。表情も変えずにこれを向ければ大抵の相手はビビって逃げ出すだろうから』…… ………………………………………って」 「「「(お)母さぁぁぁぁぁぁん!!?」」」 母さん!? 瑠奈になんて事教えてんだよ!? 「じゃ……じゃあそれで相手が逃げ出さなかったらどうすればいいんですか……?」 玉野が恐る恐ると聞く。 「私なら全力で逃げる」 瑠奈はそう言った。 石村と玉野が胸を撫で下ろす。 そうか瑠奈は逃げるのか…… 瑠奈『は』ね…… 「……母さんはなんて言ってた?」 「…………『刺せばいいじゃん?』」 「「「おがぁざぁぁぁぁぁぁん!!」」」 母さん!それはマズイって! 俺たちが戦慄している中、 瑠奈はまだ話を続ける。 「あとお母さんが下さったんだけど…… 後ろから来た相手用にこう…… ……ひじを曲げると……」 瑠奈がひじを曲げきる。 すると制服の縫い目の部分から 細長い刃物が飛び出した。 「それで……相手の急所を狙ってこう!」 と瑠奈が肘打ちの素振りをする。 「「「イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!」」」
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