俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

55/88
前へ
/714ページ
次へ
「……で、どうする? なんならなんとかして真琴と優樹くんのお母さん呼んでうちの女子みんなに殺人じゅ……護身術のレクチャーしてもらう?」 「おい、今見切れてたぞ? 今確実に殺人術って言ったよな? もう完全に殺人術って言ったよな?」 母さん瑠奈になに教えてんの!? そして真琴が産まれたわけを再認識したよ! 間違えなくアナタの子だ! 流石は学校では笑顔で優等生やりながらも、 心の中では父さんに寄ってくる人間を 『どうやったら手軽にまとめて全員殺せるか?』をイメージし続けてて、 更に父さんとつきあう前、すれ違ってる頃、 父さんが他の女といい感じになる度にクマのぬいぐるみをその相手に見たててナイフを突き刺しまくってるうちに我流の『殺人術』を習得しちまっただけの事はあるな! 「いや……それはやめておいた方が……」 「うん。私もそう思う。 だって練習に使ってた人形、 凄いことになってたもん。 わかるもん。これは本来は 習得しちゃいけないものだって」 なら習得するなよ……とは言えない。 だって相手、母さんだもん…… むしろ瑠奈が正常なままでよかったよ…… いや、母さんも基本的には正常よ?むしろ完璧ウーマンだからな?ただ父さんの前では理性を抑えられないだけで。 それにそっちの方も今はマシになって、 女性が父さんに触れたらその部分を切り落としてやりたいと本気で『思う』程度だし…… ……『』の中、重要ね? 俺たち子どものためなら プライドも捨てて頑張れるし、 俺たちが悪い事したらしっかり怒るし、 本当に立派な母親だ。 本当に感謝してる。 恥ずかしくて本人には言えないけど。
/714ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7526人が本棚に入れています
本棚に追加