俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

63/88
前へ
/714ページ
次へ
「「「うわぁぁぁぁぁぁぁあ!!?」」」 悟郎達が驚き腰を抜かし尻もちをつく。 信也も驚きを隠せない様子だ。 そんな彼らに俺はコレの説明してやる。 「いや、実はな。 俺たちのじいちゃんはここの家の値段がかなり安かったからここを購入して、今は俺たちに受け継がれてるの。 んで、その安い理由がなんかよくわからないけど、この壁紙の文字がいくら頑張っても消えなくて、しかも壁紙を貼り替えてもまた滲み出てくるっていう欠陥住宅だったわけ。まぁ、イタズラで何らかの科学物質が使われてて滲み出るようになってるんだと思う」 『『『いや!違うだろコレ! 明らかになんらかの怨念が篭ってるって! 明らかにこの部屋で昔何かあったって!』』』 いつもは大体こいつらの考えている事はわかるんだが、なぜか今回は俺にはわからなかった。 代わりにさっきまで平然としていた真琴が 苦笑いでみんなに頷きかけていた。 「んでまぁここからが凄い所なんだけど、 それに困ったじいちゃん達はある方法を考えた。それがこの壁紙の上に同じ壁紙を若干浮かせて貼るという発想! これにより文字は浮き出なくなり、 この家は欠陥住宅じゃなくなったわけだ! いや~!よく考えつくよな~?」 『『『違う!その時必要だった発想は お祓いをするという発想だ!!』』』 今回も俺だけみんなが何を考えているかわからなかった。 しかし同じ家族でも真琴はわかっているようで、苦笑いで「無駄だったんだよ……」と言ったら、みんなが顔面蒼白になった。 なんだよ~!仲間外れかよ~! 「なんてこった……俺は……こんな部屋に何回も泊まってたの……?」 悟郎がなんか呟いていた。
/714ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7526人が本棚に入れています
本棚に追加