俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

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≪アブソリュート・ゼロ≫ 『『悠久の絶対零度魔法』!!』 「もうやめろぉぉぉぉぉぉおお!!」 それからも俺の痛々しい黒歴史は続いた。 ほぼ全員が腹を抱えて笑っていた。 『ぐはーやられたー』 『フハ~ハッハッハッハッ! この程度では終わらんぞ真琴! いや我と同じく古より復活した我が弟、 ヨルムンガルド=オメガ・ローレシアよ!! ≪ラグナロク≫ 『真の終焉』!!』 『ぐわーーーーーーーーーばたん』 と俺に合わせて倒れてくれる過去の真琴に 愛しさと切なさと心強さを感じながら 俺は顔を伏せた。 もうイヤだ! みんなすっげえ笑ってるし! もはや体に力入らないし! 顔が熱いし涙出てきたし! 幸村はどんな感じで見てるんだろ? 俺は明日からどんな風に幸村に扱われるのだろう? 『ねぇねぇ?中2病くん?』 ……そんなのイヤだぁぁぁぁぁぁ!! だが現実から逃げるわけにはいかない。 こうなってしまった物は仕方がない。 幸村がそう来るなら、俺は死ぬ気で軌道修正するだけだ! 俺は覚悟を決めて横目で幸村の方を見た。 『うわールシファーくんは強いなー』 『なんという力だ!』 『へへへ……』 「………………」 幸村は……なんとも言えない表情だった。 辛そうな…… 懐かしそうな…… うらやましそうな…… 微笑ましそうな…… 悲しそうな……そんな表情。 なんとなく……だけど、 触れてはいけない気がした。 俺はテレビに映る俺の家族を見た。 みんな幸せそうで……笑顔が絶えなかった。 ホント幸せ者だよな……俺…… 『喰らえっ!! ≪ルシフェル≫ 『裁きの炎』!!』 ……………… 『……なぁルシファー兄さんよ、 お前絶対将来後悔することになるぞ?』 あぁ……その通りだよ……真琴……
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