俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

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・ ・ ・ ≪父視点≫ 「なんだよ寝てんのかよ」 俺がトイレで用事を済ませてリビングに戻ると、ソファーで俺の嫁と息子達が寄り添いあって寝ていた。 俺がみんなの頭を撫でると、 不思議とみんな嬉しそうに笑った。 ソファーにはまだ人一人分 くらいのスペースが空いていた。 俺も参加しようかな? なんて考えていると、 ベビーベットで寝ている 泉の事が頭によぎった。 泉も入れて一緒に寝よっかな? そう思って寝ている泉を抱きかかえる。 しかし大丈夫か? まだ産まれて数ヶ月だぞ? もしもの事があったらいけないか。 やっぱやめとくか。 なんて考えてたら泉が目を覚ました。 泣くんじゃないかとヒヤヒヤしたが、 どうやらうちの子はとてもよくできた子だったようで泣かなかった。 「起こしちゃったか~ゴメンな~?」 と泉を抱きかかえたまま上下に揺すり、泉をあやす。泉は大喜びだ。 泉をあやしながら寝ている三人を観察する。 みんな深い眠りに着いていて起きなさそうだ。 地球には悪いけど 暖房つけっぱなしにしとくか。 俺はヒーターの電源を切って、 エアコンのリモコンを探す。 「リモコン……リモコン……っと」 あった、机の上だ。 俺がリモコンを見つけると同時に、 リモコンが宙を浮いた。 そしてすーっと俺たちの方に移動し、 泉の手に収まる。 泉が「あーっ!」と笑顔で言って俺にリモコンを差し出しす。 「泉がとってくれたのか~ ありがとな~?」 と泉の頭を撫でる。 泉は猫のように目を細くしていて気持ち良さそうだ。 俺は泉が取ってくれたリモコンで暖房をつけた。
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