俺の日常の中でもちょっと特殊だった一日

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「いやいやいやいやいやいや!! おかしいだろぉぉぉぉぉ!!!?」 「……なに?……うるさい……」 俺の大声によって嫁が目を覚ます。 ちょうどよかった!! 「大変だ!そろそろ産まれるんじゃないかと思ってたけど、ついにうちの家族に超能力者が産まれた!!」 「……はぁ?」 嫁の目つきが鋭くなる。 目の中で蛆のようなものが渦巻いている。 「私はあんたはバカだけど空気は読める男だと思ってたんだけどね……」 嫁が俺に笑いかける。 なぜか冷や汗がタラリ。 「違うんだ……本当に泉が超能力を……」 「あんたもまた急に中2病に目覚めた? そんな妄想で人を起こすなんていい度胸ね?」 嫁が笑顔で近づいてくる。 足が動かない。 「ち、違うんだ本当に……」 「もう黙って一緒に寝よっか?……ん」 「!!?」 嫁が自分の唇を俺の唇に押しつける。 そして唇を開いて俺の唇を開いて舌を入れてくる。 ≪ネロ……ネナイトコロス……≫ 口の中から直接脳に響く言葉。 俺は言葉を理解したと同時に気絶するように眠りについた……つーか気絶した。
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