突撃!あの子んち!

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風呂に入るために洗面所に行くと、 真琴が鏡を睨みつけながら入念に歯を磨いていた。 髪が若干湿っているので、 ちょっと前にシャワーを終えたところのようだ。 俺はそんな真琴の両腕をホールドするように抱きつき、頭皮に鼻を引っ付ける。 う~ん。フローラルのいい香り。 なんて考えていたら、真琴はその場でジャンプして俺の顔面に頭突きして俺を追い払う。 俺は少し仰け反ったが、 その場でバランスを立て直し膝を着く。 「……なんだお前?モテ過ぎて恋愛とは一体なんなのかわからなくなってついに男に走ったか?悪いけど悟郎か龍を当たれ」 真琴が俺を見下しながらジト目で言う。 「おおぅ、前半にお前が言った事が余りにも真理をつき過ぎていて一瞬本当にそうなんじゃねぇかと思っちまったわ。 ちげーよバカ。ノリだ」 俺がそう言うと、 真琴は「フッ」と鼻で笑って 再び歯磨きに集中し始める。 俺は風呂に入るためその場で服を脱ぐ。 「朝っぱらから何見せてくれてんだよ。 タオルを巻けバカ。目が腐る」 「うっせぇ。見んな」 なんて真琴と会話しながら 俺は風呂に入った。 「あっ、一緒に入る?」 「瑠奈となら」 「生々しいからやめてくれ……」
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